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ルミネCM騒動から学ぶ、男が女向けマーケティングをすると自分の憧れ女性像を重ねる悲劇が起きるわけ

百貨店のLUMINEの新CMが炎上した。

ルミネの働く女性たちを応援するCMが酷い内容だった

すでに動画は削除され、謝罪文が掲載されている状況なので内容を端折って説明させていただくと「会社の男性がオシャレ女子と、主人公を比較してオシャレ女子を誉めそやす。主人公はオシャレに変わることを決意する」というもの。”会社の華”とゆるふわ女子を誉めて主人公と差別するシーンから立ち上る、昭和のオッサン臭に貧血を起こした視聴者も続出する迷作CMとなった。

今回私はLUMINE顧客として「このCMを使い続ける限り残念ですがLUMINEでは買い物できません。早く前のように魅力的な広告が生まれることを願っています」とシンプルに抗議したいち顧客だった。が、同時にマーケティング業界にいる者として「男が女のマーケティングやると、こういうことがよくあるんだよなぁ」とブルった。明日はわが社である。

男性が女性向けに広告を作ると、無意識に男性の夢を重ねてしまうことがある。

以前、女性向け文具の販売戦略に携わったことがある。男性がプロジェクトリーダーとなり、新広告を必死で考えていた。徹夜の末、彼が提案してきたのは「ナースが使う文具と言って売り出そう」。ナースといえば憧れの女性、癒し系でもあり強くもある。そんな女性に憧れて新しい文具は売れるに違いない。

いや買わねぇよ。と一瞬思ったが、私がナースなわけでもないから、売れないと証明もできない。私はサマンサタバサで買い物をしないが、サマンサタバサは大ヒットブランドだ。私=女代表なんて、安直な思い込みはやめよう、と反省した。

そこで「憧れの現役ナースがオススメ☆ハッピー文具」というアオリ文を作り、女性たちを集めて見せてみたところ、

「いや、ナースとか激務なだけで別に憧れも何もないし」

「っていうかナースって。笑 今は看護士でしょ。男女差別っぽい」

「ナースが憧れって、オトコの妄想だよね」


予想以上に辛らつなコメントすぎて、一緒にプロジェクトを回していた私まで傷ついてしまった。彼の徹夜から生まれたアオリ文は、こうして散った。その後彼は次々に成功する広告を立案したので、決して彼のマーケティングスキルが低かったわけではない。しかし、女性向けマーケティングをしたこの1回は上手くいかなかった。それはなぜか。

男性の友人に聞くと「大半の女性は極めて受動的に見える」らしい。○○さんがこう言ってたんだよ、今度XXで新しいお店ができるってニュースで言ってた、と情報受信型の会話が女性には多い。

女性は友人と同じブランドを持つことを好む。益若つばさ、藤井リナ・押切もえと、女性の消費を牽引しているロールモデルはいくらでもいるが、男性の購買にはこういうモデルが存在しない。こういう話を聞いていると男性は「女性は他者に反応して物を買うんだ」と思うらしい。

しかし調べ始めると、これだ!といえるほど買い物で参考にされているモデルがいない。女性へインタビューするとすぐにわかるが、女性は雑誌も見る、テレビも見る、口コミも参考にする、ネットも見る。メディアとの接点があるあるづくしで広告を集中させる媒体への決め手がない。それぞれの媒体で参考にしている人もバラバラだ。

そこで困った男性担当者は『ナース』『読者モデル』のような男性が本来合コンに来て欲しい女性像を召還してしまうのである。おそらくLUMINEのCM担当者も、女性を購買に走らせる人物に困って「きっと身近な男性・・・上司だ!」と思いついてしまったのだろう。


ナースで散ったインタビューの後、私は友人へ「こんな人が文房具を買ってたら、私も買っちゃうな」って人はいる?と質問した。友人は口々に「自分に影響を与える憧れの人なんていない」「自分で買うものは自分で決める」と断言した。本当は女性の購買を決めるロールモデルは、自分しかいないのだ。女性が口コミにうんうんと頷き、雑誌を読み、CMを記憶しているのは単に参考データを集めているだけ。たとえ口コミも、広告がなくても、デザインが気に入られた万年筆は衝動買いされる。

ただ、女性は会話で「他者への共感」や「聞き手もわかる話題を出すこと」を重視する。したがって、女性の会話は「誰かの話」になりやすい。今CMをやっているOO、友達が噂してたXX。対して、男性の会話ではお互いに趣味が異なっていてもそれぞれが好きなものを勧めたり、別行動をすることをいとわない。その結果、男性から見た女性は「他人の意見ばかり気にしている、受動的な買い物をする人」に見えるのだろう。


LUMINEの件は決して笑い過ごしてはいけないし、私は憲法違反レベルの失敗だと思う。しかしその原因を辿っていくと、男性が女性に抱く誤解から生まれている可能性が高い。いつかこの誤解が解けて、男性が同じくLUMINEで大ヒットした尾形真理子のようなコピーを生み出す日を、楽しみにしている。


(参照)セクシュアルハラスメント(セクハラ)の法的責任

☆以前あった事例は、守秘義務に触れないようかなりフェイクを交えています。
  ニュアンスだけ嗅ぎ取っていただければ幸いです。

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テーマ:キャリアを考える - ジャンル:就職・お仕事

【2015/03/20 18:52】 | マーケティング | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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