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LUMINEの広告に学ぶ「マーケティングってどんな仕事ですか」の答え

「マーケティングってどんな仕事ですか?」

カタカナの職業というのは響きが素敵な反面
何をしているかさっぱりわからない。

キュレーター、プレゼンター、コンサルタント、マーケターといった職を
「サーカスの役割分担の名称で、マーケターはブランコ乗りのことですよ」と
説明したら信じる人が出てきてしまいそうな危うさです。
(実際には学芸員、発表者、経営企画提案者、商品企画を指します)

某前職では
「どんな人に、どんなことを、どんな風に伝えるか考える人です」と
説明したりしていたのですが、このフレームワークは
ふわっとしてわかりにくいなぁ、と思っていました。
最近、すばらしい広告が百貨店のLUMINEから出てきたので
それを例にお答えできればと思っています。

マーケターがいない会社でよく起きるのは
「製品Aは売れた、製品Bはさっぱりだ。
この差はどこからきたのかわからん」という、
”ターゲットが誰かわからず”
”何が訴求できると売れるかわからず”
”どうやって訴求すればいいかわからない”ために
新製品発売がバクチになる
現象。
大企業であれ、中小であれ、新製品発売はリスクが大きいものですが
この大きな賭けを誰に売るかすら考えず出す会社は
驚くほど多いのが現状です。

マーケターは今の顧客を統計局ホームページや業界分析、
自社データを組み合わせて予想を立てます。
「たぶんこんな人が今の消費者なんだろうな」と考え
それが本当に正しいかをマクロミルとか自社の顧客リストで
アンケート調査、インタビュー調査で確認。
「誰が買っているのか」「これから誰が買うのか」を
社員の誰でも想像できるレベルに落としこむ作業をします。

LUMINEで勝手に考えると、
「20代女性、都会っぽいファッションが好き。
しかし多額の投資をファッションにしたいとまでは考えず
シーズンごとに服を買い替える流行に敏感なタイプ。
会社帰りのショッピングが多いので買い物は1人でする。
自分の服以外にも、友達の誕生日プレゼントも同じ場所で済ませたい。
彼氏は半年くらいいない。次に付き合う相手とは結婚したい。」
といったところでしょうか。

ライフスタイルや買い物の動機までしっかり考えると
誰でも想像できるターゲットが作れるので戦略を立てやすくなります。

ここから完全に自己流ですが、できるだけ微細な情報、それも
商品に関係ない情報まで並べ立てたほうが想像しやすいです。
「趣味はツムツムで、友達に勧められていまはアナ雪のをプレイ中」
「インポートの下着をたまに憧れてみているが値段に引いて買えない」
「ちょっとズボラでトイレットペーパーの芯を溜め込む」とか。

次にこのターゲット層がぐっとくるものをとことん調べて
「これがターゲットにとってぐっとくる表現だ!」と思う表現を探していきます。
マーケターがクリエイティブな仕事と勘違いされるのは主に
ここの「ぐっとくる表現」を探す部分にあったりします。

しかし、実際に必要な能力はクリエイティビティよりも分析能力で、
”このターゲットはカタカナ語が好きだが、英語にはそろそろ飽きてるな”とか
”自分は若くないと薄々気づいているが
 いざ広告でアンチエイジングを言われるとムカつくのか”といった
相手の喜びを冷静に要素分解する能力です。
そこから先の、クリエティブな広告はアーティストの仕事。

「運命を狂わすほどの恋を、女は忘れられる。」で
有名になった百貨店LUMINEの広告も、
”直接的にものを言われるとぐっとくるけど、私はそこで傷つきたくない”
”洋服を購入するときのメンタリティは恋に似ている”といった
分析までがマーケターの仕事と推測します。

「洋服を購入する気持ちは恋に似ているので、刺さるように表現して」と
依頼されて生まれたのが、LUMINEの名文ではないでしょうか。

博報堂のコピーライター尾形真理子さんの力もさることながら
衣類を購入するときの女性特有のメンタリティ
=恋になんども落ちて服を買うのに、その情熱をすぐ忘れてまた買ってしまう
と結びつけたのは、依頼したLUMINEか博報堂に
すぐれたマーケターがいたからではないかと考えます。
もしくは尾形さんがマーケターとしても優れていたか。

コピーライターはぐっとくる表現を思いつく天才ですが
そこに「お題」もなく、とにかくLUMINEの客が喜ぶ何かを作ってよ、では
手も足も出ないのは、ほかの職業と同じです。
たとえば、「何でもいいから50坪の物件に家を建てろ」と言われても
あなたはどんな家に住みたいんですか?と
まともな建築士なら質問を返すことでしょう。

この質問に答えつつ、クリエイティブな名文の手助けになる
お題をセットできる人がマーケターではないかな、と思います。
根回し、説得、インタビューと、常に後ろを走り回る裏方ですが
たまにこうしていい広告に出会うと、同業として血潮が騒ぎますね。
さーて、仕事しよ。
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【2014/08/18 11:15】 | マーケティング | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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